「香害」と「化学物質過敏症」について

くらしの情報

「香害」をご存じですか

 「香害」とは、合成洗剤や柔軟剤、化粧品や香水などに含まれる合成香料(化学物質)によって、不快感など様々な健康被害が生じることをいいます。
 また、合成香料から化学物質過敏症が誘発されるともいわれています。
 近年、消費生活センターへ健康被害の相談があることから、消費者庁・厚生労働省・文部科学省・経済産業省・環境省の5省庁の連名で香りへの配慮について、周知がされています。

「化学物質過敏症」をご存じですか

 「化学物質過敏症」とは、様々な種類の化学物質を吸い込むことにより、症状が出る病気です。身の回りで使われている家庭用品や化粧品等の微量な化学物質に反応して健康被害が生じますが、そのメカニズムについては未解明なことが多く、治療法も未確立なため、原因となる化学物質を避けることが有効な対症法と言われています。
 「過敏」という名が示すように、ごく少量の物質にでも過敏に反応する点では、アレルギー疾患に似ています。
 最初にある程度の量の物質にさらされると、アレルギー疾患でいう「感作(かんさ)」と同じような状態となり、二度目に同じ物質に少量でもさらされると過敏症状を来します。時には最初にさらされた物質と二度目にさらされた物質が異なる場合もあり、これは「多重化学物質過敏症」と呼ばれます。 
 化学物質過敏症は、このようなアレルギー疾患のような性格だけでなく、低濃度の化学物質に繰り返しさらされると、体内に蓄積して慢性的な症状を来すという中毒性疾患に近い性格も兼ね備えています。 
 化学物質過敏症は、未解明な部分が多い疾患ですが、このようにアレルギー性と中毒性の両方にまたがる疾患、またはアレルギー反応と急性・慢性中毒の症状が複雑に絡み合っている疾患であると考えられます。
(参考)厚生労働省長期慢性疾患総合研究事業アレルギー研究班「化学物質過敏症~思いのほか身近な環境問題」

化学物質過敏症の主な症状

 頭痛、めまい、全身のだるさ、結膜炎、筋肉痛、発疹、下痢、便秘、不眠、動悸など多様な症状があり、個人差があります。

原因として考えられるもの

  • 合成洗剤、柔軟剤、香水、消臭除菌スプレー、化粧品、整髪料、芳香剤など
  • 建材、塗料、シロアリ駆除剤、農薬、除草剤、殺虫剤など
  • 食品添加物、タバコなど
 身の回りにある様々な化学物質が原因として考えられます。いずれも、健康な人であれば許容できる程度の極めて微量な化学物質との接触で症状が生じるといわれています。
 このような症状を誘発しないためには、原因として考えられる物質に近づかないこと、使用を控えることが有効です。

「香害」・「化学物質過敏症」へのご理解を

 化学物質過敏症は、誰もが発症する可能性があります。何気なく使用している物の影響で、困っている、苦しんでいる人がいるかもしれません。
 公共の場や人の集まる場では、香料(香水・整髪料など)の使用について、周りの方々への配慮をお願いします。
関連情報
このページの情報に関するお問い合わせ先
保健福祉課 健康推進係TEL:0153-53-3333FAX:0153-53-3077
教育委員会管理課 学校教育係TEL:0153-52-3131(代表)