林業

厚岸町の森林・林業について

 厚岸町の総面積は73,912haで、その56%にあたる41,782haが森林です。

 民有林の面積は26,524haで、道有林は7,654ha、町有林4,648ha、私有林14,222haとなっています。そのうち、カラマツやトドマツを主体とした人工林の面積は7,816ha、人工林率は29%と全道平均34%を下回っています。
 人工林の齢級構成では、35年生以下の若い林分が多く、今後、保育や間伐を適正に実施していくことが重要です。
 森林には、私たちの生活に欠かすことのできない木材生産の場としての大切な役割に加え、近年、地球環境問題についての関心の高まりや心の豊かさを重視し、自然とのふれあいを大切にするなど、人々の価値観やライフスタイルが変化してきており、森林のもつ国土や環境の保全、水源のかん養など公益的機能がこれまでに増して評価されてきています。特に本町では、基幹産業である水産業の資源増殖や農業環境の保全、さらに水源確保には森林のもつ多様な機能が不可欠であり、生活を支える重要な社会資本として認識され、河川周辺の水源かん養を主体とする公益的機能の高い多様な森林造成が求められてきています。
 しかし、本町の森林は、高度経済成長期におけるパルプ原材料等の伐採に加えて、農業開発の進行による資源の減少、さらに今日の林業は、生産コストの上昇や輸入材など総体としての活力の低下を招いており、これらの要因から森林所有者の山づくり意欲がそがれ、一部私有林においては、伐採後そのまま放置される森林が見られます。
 このような状況を受け、本町の森林整備の方針として森林資源の循環利用を進め、将来の国産材時代の到来に備えての経済資源の造成による地域林業の振興に加え、とりわけ本町においては森林のもつ公益的機能を持続的かつ有効に発揮させていく必要があるため、流域単位での大きな視点で環境保全を主眼においた山づくりが重要です。
 このため、私有林の山づくりを主体的に担う森林組合と連携し、漁業者などいわゆる川下住民と上流域の酪農家や林業・木材産業の関係者が一体となり、地域住民の理解と参加を得ながら生産性の低い私有林の整備に加え、公有化した町有林には森林の適正な保育を行うなど、生活や産業基盤を支える貴重な環境財として森林造成を積極的に推進する必要があります。

北海道林業統計(平成23年4月1日)

 人工林天然林その他合計
国有林8,728ha3,378ha3,152ha15,258ha
道有林2,362ha4,852ha439ha7,654ha
町有林1,589ha2,751ha309ha4,648ha
私有林3,865ha9,477ha881ha14,222ha
合計16,544ha20,457ha4,780ha41,782ha
このページの情報に関するお問い合わせ先
環境政策課 林政係TEL:0153-52-3131(代表)FAX:0153-52-3138(代表)