土砂災害編
土砂災害編
土砂災害警戒区域等の指定について
土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(通称「土砂災害防止法」)とは、土砂災害から国民の生命を守るため、土砂災害のおそれのある区域について危険の周知、警戒避難体制の整備、住宅などの新規立地の抑制、既存住宅の移転促進などのソフト対策を推進しようとするものです。
土砂災害警戒区域・特別警戒区域は、市町村長の意見を聞いた上で、都道府県知事が指定します。厚岸町では、平成27年3月から指定が始まり、現在は土砂災害警戒区域127カ
所、土砂災害特別警戒区域82カ所が指定を受けています。
指定された区域については、『北海道土砂災害警戒情報システム』で公開されていますのでご確認ください。
土砂災害警戒区域・特別警戒区域は、市町村長の意見を聞いた上で、都道府県知事が指定します。厚岸町では、平成27年3月から指定が始まり、現在は土砂災害警戒区域127カ
所、土砂災害特別警戒区域82カ所が指定を受けています。
- 土砂災害警戒区域
- 土砂災害特別警戒区域
指定された区域については、『北海道土砂災害警戒情報システム』で公開されていますのでご確認ください。
土砂災害の種類
【がけ崩れ(急傾斜地の崩壊)】
地中にしみ込んだ水分が土の抵抗力を弱め、雨や地震などの影響によって、急激に急勾配(30度以上)の斜面が崩れ落ちる現象です。
【土石流】
山腹、川底の石や土砂が長雨や集中豪雨などによって一気に下流へと押し流される現象です。その流れの速さは規模によって異なりますが、時速20~40kmという速度で一瞬のうちに人家や畑などを壊滅させてしまいます。
【地すべり】
斜面の一部あるいは全部が地下水の影響と重力によってゆっくりと斜面下方に移動する現象です。一般的に移動土塊量が大きいため、甚大な被害を及ぼします。
山地災害編
厚岸町の山地災害危険地区
区 分 | 数 |
山腹崩壊危険地区 | 96箇所 |
地すべり崩壊危険地区 | 7箇所 |
崩壊土砂災害流出危険地区 | 44箇所 |
山地災害危険地区の種類
【山腹崩壊危険地区】
山腹崩壊による災害(落石による災害を含む)が発生するおそれがある地区
【地すべり崩壊危険地区】
地すべりに災害が発生するおそれがある地区
【崩壊土砂災害流出危険地区】
山腹崩壊又は地すべりによって発生した土砂又は火山噴出物が土石流となって流出し、災害が発生するおそれがある地区
町からの避難指示等伝達方法
大雨警報(土砂災害)、特別警報や土砂災害警戒情報が発表された場合、厚岸町から対象住民に対して「防災行政無線」、「IP告知情報端末」、「緊急速報メール」 等で避難指示等を伝達します。
避難指示等により立ち退き避難が必要な住民に求める行動
区分 | 立ち退き避難が必要な住民等に求める行動 |
高齢者等避難 | ・高齢者等は危険な場所から避難(立ち退き避難または屋内安全確保)する。 ・高齢者等以外の人も必要に応じ、出勤等の外出を控えるなど普段の行動を見合わせ始めたり、避難の準備をしたり、自主的に避難する。 |
避難指示 | ・危険な場所から全員避難(立ち退き避難または屋内安全確保)する。 |
緊急安全確保 | ・指定緊急避難場所等への立ち退き避難することがかえって危険である場合、緊急安全確保する。 |
避難する場所
急傾斜地などからなるべく離れた頑強な建物に避難するか、町から指示のあった集会所や学校などに避難してください。
土砂災害情報
土砂災害の前兆現象について
【土石流】
状況 | 種類 | 現象の内容 | 説明 |
直前 | 土石流の発生 | 近くで山崩れ、土石流が発生している | 周辺の斜面や渓流は、地形・地質や降水量がほぼ同じである場合がほとんどであり、近隣で崩壊や土石流が発生している場合は、隣接する渓流でも土石流の発生する可能性は高い。 |
土臭いにおい | 異常なにおい(土臭い、ものの焼けるにおい、酸っぱいにおい、木のにおい等)がする | 渓流の上流で崩壊等がすでに発生し、巨レキ同士がぶつかり合うときのにおいや崩壊土砂による土のにおい、崩壊に伴って発生した流木のにおいなどが考えられる。 | |
渓流の急激な濁り | 渓流の流水が急激に濁り出したり、流木などが混ざっている | 渓流の上流部で土石流が発生したために、土砂や倒木が渓流に流入、その後、流下してきたときに認められる現象。土石流発生につながる可能性が高い | |
渓流水位激減 | 渓流の水位が降雨量の現象に関わらず低下しない | 渓流に新たな又は過度の地下水の供給が生じているときに認められる現象。土石流発生の引き金となる。 | |
地鳴り | 異様な山鳴りや地鳴りがする | 渓流沿いの斜面内部の地下水の上昇による圧力の増加等に伴い、斜面内部の結合力が低下し、斜面全体が岩塊として異変(移動)して山鳴り・地鳴りが生じる現象。崩壊が起こり、土石流発生につながる可能性が高い。 | |
1~2時間前 | 渓流内で転石の音 | 渓流付近の斜面が崩れ出したり、落石などが発生している音がする | 渓流沿いの斜面が崩れやすくなっている。大規模な崩壊が発生した場合、土石流発生の引き金になる。 |
立木の裂ける音や巨レキの流れる音が聞こえる。 | 渓流の上流部で土石流が発生したために、巨レキがぶつかる音や立ち木の折れる音などが下流まで聞こえる現象。 | ||
流木発生 | 渓流の流水に流木などが混ざっている | 渓流の上流部で土石流が発生したために倒木が渓流に流入し、流下したときに認められる現象。 | |
2~3時間前 | 流水の異常な濁り | 渓流の流水が異常に濁っている | 渓流の上流部で土石流が発生したために、土砂が渓流に流入し、その後、流下してきたときに認められる現象。 |
【がけ崩れ】
状況 | 種類 | 現象の内容 | 説明 |
直前 | 湧水の停止 | 湧き水の急激な現象・枯渇が認められる | 周辺の斜面や渓流は、地形・地質や降水量がほぼ同じである場合がほとんどであり、近隣で崩壊や土石流が発生している場合は、隣接する渓流でも土石流の発生する可能性は高い。 |
湧水の噴き出し | 水の噴き出しが認められる | 地盤内部に新たな水道の形成又は地下水量の増加による浸食量の増大のために認められる現象。斜面内部の空洞が拡大し、不安定化する。 | |
亀裂の発生 | 斜面に亀裂ができる | 斜面内部の地下水位の上昇による圧力の増加等に伴い、斜面内部の結合力が低下し、斜面の弱い部分に沿って異変(亀裂)が生じる現象。崩壊に至る可能性が高い。 | |
斜面のはらみだし | 斜面にはらみがみられる | 斜面内部の地下水位の上昇による圧力の増加等に伴い、斜面内部の結合力が低下し、斜面に変異が生じる現象。崩壊に至る可能性が高い。 | |
小石がぼろぼろ落下 | 小石が斜面からぼろぼろと落下する | 斜面内部の地下水位の上昇による圧力の増加等に伴い、斜面内部の結合力が低下し、斜面の表層部の比較的弱い箇所から転石が生じる現象。崩壊に至る可能性が高い。 | |
地鳴り | 斜面から異常な音、山鳴り、地鳴りが聞こえる | 斜面内部の地下水位の上昇による圧力の増加等に伴い、斜面全体が岩塊として変異(移動)するとともに、異常な音が発生する現象。崩壊に至る可能性が高い。 | |
1~2時間前 | 小石がぱらぱら落下 | 小石が斜面からぱらぱらと落下する | 斜面内部の地下水位の上昇による圧力の増加等に伴い、斜面内部の結合力が低下し、斜面の表層部の比較的弱い箇所から転石が生じる現象。崩壊に至る可能性が高い。 |
新たな湧水の発生 | 新たな湧水がある | 地盤内部に新たな水道の形成又は地下水量の増加による侵食量の増大のために認められる現象。斜面内部の空洞が拡大し、不安定化する。 | |
湧水の濁り | 普段澄んでいる湧き水が濁ってきた | 地盤内部に新たな水道の形成又は地下水量の増加による侵食量の増大のために認められる現象。斜面内部の空洞が拡大し、不安定化する。 | |
2~3時間前 | 湧水量の増加 | 湧き水の急激な増加が認められる | 地盤内部に新たな水道の形成又は地下水量の増加による侵食量の増大のために認められる現象。斜面内部の空洞が拡大し、不安定化する。 |
表面流の発生 | 表面に流水がある | 内部に水を含むことができないため表面流が発生する。 |
【地すべり】
状況 | 種類 | 現象の内容 | 説明 |
直前 | 地鳴り・山鳴り | 地鳴り・山鳴り | 地すべりブロック(土塊)の急激な移動により、地鳴り・山鳴りが発生する現象。 |
家鳴り | 地すべりブロック(土塊)の急激な移動により、地盤の変形や移動ブロックの境界付近で変異が生じ、建物等の家鳴りが発生する現象。 | ||
地面の震動 | 地面の震動 | 地すべりブロック(土塊)に急激な移動により、地面の震動が発生する現象。 | |
1~2時間前 | 池や沼の水かさの急変 | 池や沼の水かさの急変 | 池や沼の水かさが急変する。 |
亀裂・段差の発生・拡大 | 亀裂や段差の発生・拡大 | 地すべりブロック(土塊)の移動により、その周辺部で亀裂や段差が発生・拡大する現象。 | |
落石・小崩壊の発生 | 落石や小崩壊の発生 | 地すべり末端付近の斜面で、地すべりの急変な移動のため落石や小崩壊が発生する現象。 | |
斜面のはらみだし | 地表面の凸凹の発生 | 地すべりブロック(土塊)の移動により、その周辺部で凸凹が発生する現象。 | |
構造物のはらみだし・クラック | 擁壁のクラックや押し出し | 地すべりブロック(土塊)の移動により、その末端部で擁壁の押し出しやクラックが発生する現象 | |
舗装道路やトンネルのクラック | 地すべりブロック(土塊)の移動により、移動ブロックの境界付近を通過している道路やトンネルにクラックが発生する現象。 | ||
電線のゆるみや引っ張り | 地すべりブロック(土塊)の移動により、移動ブロックと外部との間に変位が生じ、その地域に設置されている電柱間で電線のゆるみや引っ張りが認められる現象。 | ||
建物等の変形(戸の閉まりが悪くなる。壁に隙間ができる。) | 地すべりブロック(土塊)の移動により、地盤の変形や移動ブロックの境界付近で変位が生じ、建物等の変形が発生する現象。 | ||
橋等に異常を生じる。 | 地すべりブロック(土塊)の移動により移動ブロックの境界にある橋りょうに変異を生じる現象。 | ||
根の切れる音 | 根の切れる音 | 地すべりブロック(土塊)の急激な移動により、すべり面沿いやブロック境界付近の根が切断され、その音が聞こえる現象。 | |
樹木の傾き | 樹木の傾き、木の枝先の擦れ合う音(風のないとき) | 地すべりブロック(土塊)の急激な移動により、ブロック上の木々が傾いたり、すり減ったりする現象。 | |
2~3時間前 | 井戸水の濁り | 地下水の濁り、湧水の濁りの現象 | 地盤内部に新たな水道の形成又は地下水量の増加による侵食量の増大のために認められる現象。斜面内部の空洞が拡大し、不安定化する。 |
湧水の枯渇 | 湧水の枯渇 | 地盤内部に新たな水道の形成又は地下水量の増加による侵食量の増大のために認められる現象。斜面内部の空洞が拡大し、不安定化する。 | |
湧水量の増加 | 新しい湧水の発生、増加 | 地盤内部に新たな水道の形成又は地下水量の増加による侵食量の増大のために認められる現象。斜面内部の空洞が拡大し、不安定化する。 |
このページの情報に関するお問い合わせ先
危機対策室 危機対策係TEL:0153-52-3131(代表)FAX:0153-52-3138(代表)
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